OpenText Documentum
企業内では大量の文書が作成され、それらを管理する必要に迫られます。ファイルサーバー等のファイルシステムの機能には限界があり、たとえば必要な文書を即座に取り出すことができない、あるいは複数のバージョンの文書が混在し問題を起こすなど、ビジネスを進めていく上で非効率を生み出します。
OpenText Documentumは、文書が作成され破棄されるまでのライフサイクル全般を管理し、さらにバージョン管理、アクセス制御といった企業内の文書管理に必要な多様な機能を提供するソフトウェアプラットフォームです。
総合的なコンテンツ管理
OpenText Documentumは、ファイルフォーマットには依存しない総合的なドキュメント管理プラットフォームです。Word、Excel、PDFといった一般的な文書形式に加え、企業内アプリケーションの独自形式でも管理することができます。
多様な文書に対して、そのライフサイクルやワークフロー管理の基盤を提供することにより、業務の効率化を支援します。
さらに、文書に対するきめ細かなアクセス制御をサポートしており、OpenText Documentumが持つ監査機能によって万全のセキュリティ対策を行うことができます。
◆ Documentumの概要 / 全体像
OpenText Documentumの主要機能紹介
ここでは、OpenText Documentumのユーザービリティの高い主要な8機能を紹介します。
◆ チェックイン/チェックアウト
ファイルシステムでは文書のシンプルな排他制御しか行うことができません。ファイルシステムレベルで読み込み可や書き込み不可といった属性を与えることはできるものの、文書を複数の人で共有するためには、より柔軟性の高い排他制御の仕組みが必要です。
OpenText Documentumは、文書のチェックイン/チェックアウトの機能を提供します。ユーザーが文書をチェックアウトすると、その文書は他のユーザーからは上書きができなくなります。また、ユーザーが文書をチェックインすると他のユーザーからも上書きが可能な文書になります。チェックインとチェックアウトをコントロールすることによって、共有している人同士で不要な変更や上書きを防ぐことができます。
◆ バージョン管理
OpenText Documentumはすべての文書の変更履歴と変更の情報を保持し、容易に文書の最新のバージョンを参照することが可能です。また、バージョンを分岐させて管理することができるなど、文書の柔軟なバージョン管理を実現しています。
◆ バーチャルドキュメント
文章の変更が発生することで、その文書から派生したPDF、HTMLなど関連する文書を素早く探しだすのは容易ではありません。OpenText Documentumは文書同士を関連付ける機能を持っています。文書同士を関連付けることで、たとえば一方の文書が変更された際に、関連付く文書の見直しを促すなどの使い方ができます。
◆ 文書の関連付け
文章の変更が発生することで、その文書から派生したPDF、HTMLなど関連する文書を素早く探しだすのは容易ではありません。OpenText Documentumは文書同士を関連付ける機能を持っています。文書同士を関連付けることで、たとえば一方の文書が変更された際に、関連付く文書の見直しを促すなどの使い方ができます。
◆ クイックフロー
OpenText Documentumは定義済みのワークフローに従った承認プロセスに加えて、クイックフローと呼ばれるアドホックなワークフローを定義することができます。その場その場で必要に応じたクイックフローを定義できるため、レビューや承認の手続きを迅速化することができます。
◆ ライフサイクル
OpenText Documentumは文書の作成から破棄されるまでの状態を保持し、管理できます。状態に応じたアクションを設定でき、たとえば文書の状態の遷移と同時に保存先を変更する、あるいはアクセス権などの属性を自動的に変更するといった設定が可能です。
◆ 監査証跡
OpenText Documentumはすべての文書に対して、行われた操作を記録しているため、すべての文書に対して厳密な監査証跡を行うことができます。文書に関する膨大な記録から、フィルターを使って特定のイベントを抽出して調査するといったことも可能です。
◆ アクセス管理
OpenText Documentumは文書に対するアクセス権を詳細なACL(アクセス権リスト)を使って設定、管理することができます。作成したACLはオブジェクトとして保存、再利用することがでるほか、既存のACLを継承して再利用できます。また、ライフサイクルの状態に応じてACLを自動的に変更するといった管理もサポートしています。
導入実績
OpenText Documentumは、グローバルで23年の実績を誇り、全世界20,000社以上の導入実績があり、なかでも海外の官庁関連機関*で多く導入されています。また、日本でも規制が厳しい製薬、製造業などで数多く導入されています。
OpenText Documentum D2
従来の文書管理システムでは、企業内の用途や目的に応じてカスタマイズするためにコーディングを伴う作業が必要でした。そのため相応の時間と費用が発生します。一方でビジネスを取り巻く環境は変化の速度を増しており、変化に柔軟に対応できる文書管理システムが求められています。
OpenText Documentum D2は強力なカスタマイズ機能を持つ、洗練された統一インタフェースで、従来の文書管理の課題を解決します。
ECMの課題と解決策
従来のECMでは業務の要件に応じて機能や画面を作成する際にコーディングを伴う作業が必要でした。そのため、ECMを業務で利用するまでに長い時間と費用を投じる必要があり、これが柔軟で機動的な運用の障害になっていました。
OpenText Documentum D2はコーディングを必要とせず、設定だけで業務に必要な機能や画面を作成できる新世代のシステム構築ツールです。そのため、短期間でECMの運用を開始できます。
また、OpenText Documentum D2の強力な機能によって幅広い業務にECMが利用できるようになるため、文書管理のレベルを引き上げ、企業競争力を高めることが可能なため、ECMへの投資が無駄になることはありません。
OpenText Documentum D2の特長
OpenText Documentum D2は、大きく2つの機能から構成されています。
◆ 直感的で洗練されたGUI
先進的なドキュメント管理機能を提供する直観的なエンドユーザー向けインタフェースを提供します。エンドユーザーが馴染んでいるエクスプローラーに近い操作性を持つため学習は短期間ですみます。
◆ 強力な構成管理機能
管理者やアプリケーション開発者向けの構成管理ツールを提供します。
構成管理ツールの操作は極めてシンプルで、コーディングを必要としません。文書タイプに応じて必要な機能を設定するだけで、利用目的に応じた構成が開発できます。
◆ シンプルで美しいGUI
これまでのECMツールは機能が多い分操作が複雑で、使い方の習得に時間がかかる難点がありました。また、ユーザーインタフェースが古典的で使いづらく、利用の効率を落としている側面もありました。これらの問題点はECMの導入の効果を削ぐことにもなり、ECMに対する投資の効率も下げてしまいます。
OpenText Documentum D2は、現在のエンドユーザーの多くが馴染んでいるユーザーインタフェースを提供しています。豊富で多機能なウィジットが用意されているほか、たとえばGoogle Mapをウィジットとして取り込むことができます。使い勝手を大幅に向上させるとともに、ECMの用途をさらに広げることができます。
また、直感的で軽快な操作性を提供すると同時に、ワンクリックで必要な情報にたどりつけるユーザーインタフェースを実現するため、エンドユーザー向けのトレーニングを最小に抑えます。これによりECM導入の効果を最大に高めることができます。
ライトユーザ向け:
検索とブラウズ、プレビュー機能のみ
ヘビーユーザ向け:
ライフサイクルやワークフロー定義、バーチャルドキュメントなど、文書管理のフル機能を利用
◆ 手間のかからない属性設定
ドキュメントの属性設定はさまざまな部署で日常的に使用されます。それだけに変更の要望も多く、変更にかかる手間や費用がかさむことが大きな問題でした。属性の入力が煩雑なことで、ECMそのもの定着の障害になってしまう部分もありました。
OpenText Documentum D2は文書テンプレートや格納先のフォルダから属性情報を引き継ぐことができ、文書固有の属性を入力するだけで済みます。図に示すように属性の設定・参照画面も容易に作成できます。
また、属性のドロップダウンリストや項目の絞り込みも簡単に変更や作成を行うことができます。ECM運用中に属性を追加し、値を変更する作業も容易で、柔軟な運用を可能にしています。
◆ ビルトインされた豊富なウィジット
OpenText Documentum D2には、豊富なウィジットがビルドインされています。
ビルトインされたウィジットを用いて優れた操作性を持つGUIが容易に構築出来ます。
また、Googleマップやカレンダーなど企業がすでに持っているウィジットやガジェットなどを取り込むことで、再投資をせずに生産効率を上げることができます。
OpenText Documentum xCP
OpenText Documentum xCPは、常に変化する業務プロセスに柔軟に対応できる次世代ビジネスプロセスマネジメント(BPM)プラットフォームです。あらゆる業務の自動化と可視化を実現します。
従来のBPMと
OpenText Documentum xCPの違い
従来のBPMでは、ドキュメント(コンテンツ)とBPMが独立しているため、複雑なコーディングを必要としました。
たとえば、BPMと外部システムを接続する際には、コンテンツに依存する処理などをコーディングする必要があり、その作業は極めて複雑なものになりえます。
また、処理の分岐もコーディングによって固定化され、その変更には多大な手間と時間が必要になります。この点がBPMを業務プロセスに柔軟に対応させることを困難にしています。
OpenText Documentum xCPは、ECMであるOpenText Documentumの外部ツールとして設計されたコンテンツ一体型のBPMです。そのため、従来のBPMに見られた問題点が解消しています。
たとえば、処理のフローは部品を組み合わせて設計することが出来、コーディング作業を不要にしました。これにより短期間で高い品質を持つアプリケーションが開発出来ます。
また、設計の変更や再利用が容易なため、常に変化する業務プロセスに素早く対応でき、変更のコストも抑えることができます。
コーディング vs コンフィグレーション
OpenText Documentum xCPの特長
規制対応 |
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コンテンツ管理(ECM)と統合されているため、厳格なアクセス管理、版管理、監査証跡、記録管理、ライフサイクルなどのECM機能をユーザーが意識することなく利用できます。ガバナンスやリスク対策が万全です。 |
フレキシビリティ |
例外的な処理に対して、コメント機能や内外の関係者とemailでやり取りできます。これらはすべてDocumentum上で証跡として保存されます。 |
コーディング無し、コンフィグレーションだけでワークフローやGUIを開発でき、開発期間を短縮してコストを削減します。豊富なプラグインにより、外部システム連携も容易です。 |
業務の見える化 |
ワークフローやコンテンツの統計情報をグラフィカルにレポートします。業務効率化を図り、ビジネス分析にも活用できます。 |
ワークフローの設計画面
◆ 豊富なテンプレート・サイト 「xCelerators」
xCeleratorsはOpenTextが提供するテンプレート・サイトです。OpenText Documentum xCPでの開発をサポートする膨大なテンプレート提供しており、ユーザーは自由にダウンロードして利用出来ます。
たとえば、申請・承認管理や訴訟案件管理、口座管理(開設・変更・解約)、出張申請と予算管理といったテンプレートが提供されているため、これらを利用してBPM開発を容易に行うことができます。
また、多数のサンプルアプリケーションや自由に利用できるコンポーネント、GUIのデザインパターンを提供しているため、これらを利用して高品質で使いやすいアプリケーションを効率的に作成できます。
◆ 業務の見える化を支援するBusiness Activity Monitor
Business Activity Monitorは、業務の見える化を行うための対話式ダッシュボードです。主要な指標を定め、それらを統計的あるいは個別に可視化でき、アラートを発して、事前に定めたアクションを実行することができます。これらの機能によって業務にともなう様々な問題を未然に防ぐことが可能です。
また、表示項目をドラッグ&ドロップで追加・削除・移動でき操作も簡単です。
OpenText Documentum IRM
情報の共有とセキュリティは両立が難しいものです。管理者はファイルシステムが持つアクセス権や暗号化の機能を使ってファイルに対するアクセス制御を行うことができますが、ファイルシステムの機能だけでセキュリティを保つのは困難です。
たとえば、一般的なOSが持つアクセス制御では印刷の禁止やスクリーンキャプチャの禁止を行うことができません。秘匿性が高い情報も、ひとたび印刷されれば、紙の書類として外部に流出してしまう恐れがあります。
OpenText Documentum IRMは、ファイル単位で詳細かつ強力な保護機能を提供するアプリケーションです。情報の利用や共有を可能にしながら、強力なアクセス権管理によって安全を保ち、さらに情報の追跡を可能にします。
OpenText Documentum IRMの特長
◆ 永続的な情報保護
編集中や未使用中、転送中、配布後であっても常に情報は保護されます。
◆ 動的な権限管理
情報を受け取った側の個人ごとに、許可する操作をリアルタイムに変更できます。
◆ 有効期限の自動失効
どこにファイルが置かれていても、期限がきたら自動的にアクセスを失効させることができます。
◆ 継続的な監査証跡
文書ごとに、どのユーザーが何をしたのか詳細な記録が残されます。
◆ オフラインアクセス
インターネットにつながらない環境であっても、ファイルを開くことができます。
◆ 動的な透かし
印刷時に、いつ誰が印刷したのか強制的に出力させることができます。
◆ 既存インフラとの統合
既存の認証ドメインと統合でき、ユーザー管理の負荷の軽減や自動認証の利用が可能になります。
OpenText Documentum IRMの操作フロー
たとえば、ファイル制作者がIRMサーバーにログインし特定の人に対して「ファイルの閲覧」というポリシーを設定します。その設定情報及び暗号鍵がIRMサーバーに保管され、ファイルは暗号化されロックされます。このファイルをEメールなどで閲覧する権限を持つ人に送信すると、その閲覧者はファイルを開くときは必ずIRMサーバーに接続し、ポリシーが自動定期に照合されます。照合の結果、閲覧する権限を持っていることが確認出来れば、IRMサーバー上に保管されている鍵が閲覧者に送信されファイルが復号されて閲覧できます。
OpenText Documentum IRM機能一覧
◆ 文書への操作の制限
- 表示、編集して保存、コピー&ペースト、印刷、スクリーンショット
- ファイル名の変更やファイルのコピーがされても、制限は全て継承される。
◆ 動的な権限設定
- 配布後であっても、ファイルの差し替えをせずに権限を変更ができる。
- 情報漏えい後も、瞬時にアクセス権の取り消し(文書の回収)が可能。
◆ 詳細なアクセスログの記録
- ユーザーのOffice, Acrobatのプラグインから確認が可能。
- サーバー側にはさらに詳細な情報が記録されている。
◆ 透かしの印刷
- 固定の文字列だけでなく、印刷時の動的な情報を強制的に出力。
- PDFでは、ディスプレイにもリアルタイムに表示。
◆ 有効期限、有効な時間帯の設定
- 期日(日付指定)もしくは期間(相対的な日数指定)でファイルを利用できる期限の設定が可能。
- ファイルがいつから有効になるのかの設定が可能。
◆ ネットワークロケーションでのアクセス制限
同じユーザーの同じファイルへの操作であっても、アクセス元のネットワークロケーションによってアクセスの制限ができる。
◆ 有者権限の移譲
- サーバー管理者だけでなく、所有者自身が権限委譲の操作が可能
→ 組織の変更、担当者の変更などに、柔軟に対応できる
◆ オフライン
- ネットワークに接続できない環境もサポート
- 日数を指定して、オフラインを許可する期間を設定
- ネットワークに再接続した時点で全ての操作ログをサーバーへ送信
◆ 認証システムとの連携、複数の認証システムの併用が可能
- 既存の認証システム(Active Directoryなど)と連携するころができ、ユーザー管理の負荷を軽減
- 複数の認証システムを使用する場合、統合の必要がない
→ 複数のActive Directoryを1つのIRM サーバーで連携可能 - 外部ユーザー向けにも、1つのIRMのシステムで管理可能
→ セキュリティのために、インターナルとエクスターナルの分離を推奨
◆ Documentumとの連携
IRMはDocumentumとシームレスな連携が可能です。Documentumフォルダーに対してIRM保護ポリシーを定義します。そのフォルダーに格納されたドキュメントはポリシーに基づき、自動的にIRM保護されます。
OpenText Documentum Mobile
スマートフォンの普及により、ユーザーは強力なモバイル環境を手にしています。このモバイル環境をビジネスに活かさない手はありません。
OpenText Documentum Mobileは、ECMをモバイル環境で活かすための強力でシンプルなインタフェースを提供しています。
ユーザーは、いつでもどこでも、画像やビデオなどのリッチメディアを含むOpenText Documentum ECMリポジトリにアクセスして安全にブラウズすることができます。さらに、検索とプレビュー、コンテンツのオフラインアクセス用ダウンロードを可能にし、移動先からの共同作業への従事、ビジネスプロセスへの参加など、共通のリポジトリタスクを容易に実現します。
シンプルで直感的、そしてセキュリティも万全
企業コンプライアンスを維持しながら、使いやすいメディア対応のインタフェースを介して、仕事上の重要な情報に、あなたのiPad、iPhone、およびiPod Touchのモバイルデバイスを使ってどこからでもアクセスできます。
すばやい検索
フィルタ、サムネール、およびフルテキスト・インデックスなどを使って、迅速にコンテンツを検索できます。また検索結果をお気に入りに追加することで、さらにアクセスしやすくなります。
簡単な操作
これまで、ワークフローレビューと承認は容易ではありませんでした。OpenText Documentum Mobileを利用すると、スマートフォンの受信トレイを利用して、重要なタスクを外出先からでも簡単に処理できます。
共有とコラボレーション
OpenText Documentum Mobileの通知機能は、インポート・コンテンツ、メタデータの編集、共有、アドバイスなど、どこからでもディスカッションに参加することができます。
オフラインでも活用が可能
収集したコンテンツなどをダウンロードしておくことによって、あとで、オフライン環境で使用することも可能です。
OpenText Documentum Mobileの機能
OpenText Documentum Mobileは以下の機能を備えています(ただし、その一部はお客様のサイト管理者によって無効にされることがあります)
- 検索 - 高度な検索およびフィルタ
- 移動 - リポジトリ、コレクション、監視中アイテム、最近表示したアイテム、お気に入り
- OpenText Documentum IRMで保護されたドキュメントの表示
- コンテンツのインポート
- アイテムメタデータの作成および編集
- 設定可能なアイテム表示プロパティ
- 電子メールで共有
- オフライン用にコンテンツのダウンロード
- スレッド式ディスカッションの立ち上げおよび参加
- OpenText Documentum D2で設定したワークフローを含むワークフローのレビューおよび承認
- 共同のWiki、ブログ、ディスカッションを含むCenterStageスペースへのアクセス
- プッシュ通知
- サイト管理者が機能をグローバルに有効化または無効化可能
- タスクをサインオフする際の意図的な電子署名
- タスクを拒否する際の必須コメント
- D2 Configで委託を設定するユーザーのタスクの委託
- D2ワークフローメモ
- iPhone 5、iPod Touch第5世代、iOS 6のサポート