2026年7月10日(金)、赤坂インターシティコンファレンスにて、日鉄ソリューションズITサービス&エンジニアリング事業本部(以下、ITS&E)は大型テックイベント「Make IT Sustainable Day 2026」を初開催しました。
ITS&Eがスローガンとして掲げる「Make IT Sustainable」という言葉には、IT人材不足を前提に、情報システム部門が直面する構造的な課題に向き合い続けるという強い意思が込められています。情シス部門を取り巻く環境は、コスト削減やレガシーシステムへの対応、部門間連携の停滞、高度化するサイバー攻撃、DX推進など、多岐にわたる課題が複雑に絡み合っています。これらはもはや個別最適のパッチワークでは解決できず、ITを経営や事業の成長に直結する戦略的基盤として再設計していく視点が欠かせません。
本イベントは、そうした変革の伴走者として、これから情シス部門が向き合う課題を提示し深掘りする場になればと企画したものです。当日はエンタープライズ企業のCIOや情シス責任者、DX・基盤リーダーなど多数の皆様にご来場いただき、クラウドやAI、運用、組織づくりを巡る熱心なセッションや活発な対話が終日繰り広げられました。
本レポートでは、当日の様子をイベントプログラムごとにダイジェストでお届けします。
イベントの幕開けを飾るオープニングセッションには、ITS&E事業本部長の岡田康裕(おかだ やすひろ)が登壇しました。岡田は、2030年に最大約79万人ものIT人材が不足するという深刻な予測データを引き合いに出しながら、現場の情シス部門が直面している構造的な「ジレンマ」を浮き彫りにしました。レガシーシステムの維持や高度化するサイバー攻撃への対応といった「守りのIT」と、限られた予算と人手の中で推進を求められる「攻めのDX」。これら二極化する課題に個別最適で対処することはすでに限界を迎えており、今こそシステムと組織のあり方を根本から再設計する時期にきていると、力強く訴えかけました。
さらに情報システム部門が抱える6大課題を取り上げ、具体的な処方箋として、NSSOLが20年間にわたり蓄積してきたシステム運用実績に基づくマネージドクラウド「absonne4(アブソンヌ4)」をはじめ、「CloudHarbor(クラウドハーバー)」「emerald(エメラルド)」などの戦略ソリューションを紹介。これらを組み合わせることで運用負荷とコストを劇的に削減し、創出されたリソースを攻めのDXへとシフトさせる持続可能なサイクルが示されました。
さらにセッション内では、本イベントの開催に先立ちニュースリリースで発表された「株式会社電通総研とのITインフラ・運用領域における業務提携」についても触れられました。この強力な協業は、両社が持つ強みを融合し、複雑化するエンタープライズITの課題解決をさらに加速させる確かな一手として、会場全体に大きな期待感をもたらしました。
当日発表されたニュースリリースの詳細は、以下よりご覧ください。
本イベントの特別セミナーには、早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄(いりやま あきえ)氏が登壇し、世界標準の経営理論をベースに「AI時代に求められる人と組織の変革」をテーマに講演しました。時には登壇ステージから参加者席に降りて、参加者ととても近い距離感で展開されていく講演は大学の授業さながらで、参加者も熱心に耳を傾けていました。
入山氏は、コロナ前後を問わずイノベーションの本質は不変であるとし、日本企業が陥りがちな「経路依存性」や「同質人材」からの脱却が急務であると指摘。その上で、イノベーション創出に不可欠な「両利きの経営(知の探索と知の深化)」において、AIは知の探索を加速させる極めて強力なツールになり得ると解説しました。
しかし、AIは正解のない「意思決定」を自ら行うことはできません。今後価値を持つ仕事は、上流の意思決定と、現場におけるリアルな行動(下流)へとシフトしていくため、情報システム部門のリーダーは単なるシステム管理者にとどまらず、「経営者」の視点で組織とイノベーションを牽引すべきであると提言。正確性よりも納得性(センスメイキング)を重視した明確なビジョンを語り、失敗を許容しながら現場が自律的に行動できる組織・人材の育成が極めて重要であると締めくくりました。
オープニングや特別講演に並び、当日はNSSOLのスペシャリストたちによる多様な「ソリューションセミナー」が2つの会場(A会場・B会場)で、同時並行で実施されました。
それぞれのセミナーでは、情シス部門が抱える「6大課題」に対する具体的なブレイクスルーが示され、参加者は熱心に耳を傾けていました。ソリューションセミナーは以下の通りです。
各セミナーの詳細は、今後個別レポートを順次公開予定です。ぜひそちらもあわせてご覧ください。
A会場・B会場を取り囲むように設置された展示エリアでは、情シス部門が抱える「6大課題」の解決を強力に後押しするための、11個のソリューション展示ブースが軒を連ねました。
各ブースでは、次世代マネージドクラウド「absonne4」や持続可能なIT運用を支える「emerald」をはじめ、「AI Ready デジタルワークプレース」や「AIエージェント(Agentforce)」など、最新鋭のテクノロジーや具体的なデモ機を多数展示。来場した多くのITリーダーの皆様が、説明員の解説に耳を傾けながら熱心に意見を交わしていました。
展示エリア付近には、ITの現場を知り尽くしたプロフェッショナルたちと個別相談ができる半個室スペース「xSource Room(クロスソース・ルーム)」も設置。テーマごとに独立した6つの相談ブースを用意することで、一社一社が抱えるリアルな課題の解決に向けて、その場で活発な議論が交わされました。
「何から手をつけていいか分からない」といった超上流の経営視点の悩みから、具体的な技術選定・移行手順にまつわる現場視点の技術相談まで、xSource(クロスソース)のプロフェッショナルたちが伴走者として丁寧にヒアリングすることで、参加者からは満足度の高いお声を多数いただく、本イベントならではのプレミアムな空間となりました。次回のイベントでもオープンする予定なので、その際にはぜひご利用ください!
初開催となった「Make IT Sustainable Day 2026」は、情報システム部門が抱える構造的なジレンマに向き合い、その持続可能性(サステナビリティ)を追求するための数多くのヒントを提示する場となりました。
岡田による開会挨拶で示された「システムと組織の根本的な再設計」の必要性、そして入山教授の特別講演で語られた「AI時代における両利きの経営と、意思決定を担う人と組織の変革」。これらに共通するのは、ITを単なるコストや運用保守の対象として捉えるのではなく、経営や事業の成長に直結する「戦略的基盤」として位置づけ直すという視点です。
ITS&Eでは、次世代ITインフラ「absonne4」や運用サービス「emerald」をはじめ、幅広いITインフラ領域の確かな技術力を結集し、今後も変わり続ける世界に最適な「変わり続けるIT」を提供し、お客様の変革の伴走者であり続けます。次回の開催もぜひご期待ください。
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