JAWS DAYS 2026レポート:ブースの声から読む“クラウドネイティブの先”の関心ごと

2026.08.07
マルチクラウド 基礎 AWS クラウド活用 クラウドネイティブ
JAWS DAYS 2026レポート:ブースの声から読む“クラウドネイティブの先”の関心ごと

はじめに

みなさん、こんにちは。ITサービス&エンジニアリング事業本部 クラウドプラットフォーム事業部の佐藤 久憲(さとう ひさのり)です。普段は、包括的クラウドネイティブ化支援サービス「CloudHarbor(クラウド・ハーバー)」のプリセールス(技術営業)として、お客様のクラウド化を支援しています。

このブログでは、2026年3月7日(土)に池袋サンシャインシティで開催された「JAWS DAYS 2026」に、日鉄ソリューションズ(以下、NSSOL)がDIAMONDサポーターとして協賛・ブース出展をした様子をレポートします。皆様が次回参加される時に少しでも参考になるように、2027年の開催も期待しながら、会場の様子やNSSOLブースの出展内容などを共有したいと思います。

JAWS DAYSとは?

JAWS DAYSは、日本全国に60以上の支部を持つAWSユーザーグループ「JAWS-UG(AWS User Group-Japan)」が主催する、国内最大級のAWSコミュニティイベントです。今年で通算13回目の開催となり、毎年AWSに関する最新技術やビジネス、ライフスタイルなど幅広いテーマを取り上げ、イベント内では例年60個以上のセッションも開催されます。公式発表では、JAWS DAYS 2026の参加者数は約1,400名とされており、スタートアップからエンタープライズまで幅広い企業のAWSユーザーが一堂に会する年に一度の祭典と位置づけられています。なお、AWS Summit Japan 2025の様子はこちらのブログで紹介しています。

会場入口付近のイベントバナー

イベント会場はアットホームで熱意溢れるコミュニティ空間

当日、私はブース設営のために開場1時間前の朝9時に現地入りしましたが、そこにはすでに50名ほどの一般参加者が入場を待ち望んで列を作っていました。「早く会場に入りたい!」という参加者の方の熱量が、開場前からしっかりと伝わってきました。

会場内を見渡すと、スーツ姿はほとんどなく、参加者の大半がカジュアルな私服姿。名刺交換から始まる一般的なビジネス展示会とは異なり、「特定の技術について、とことん深く語り合いたい」というエンジニアたちが集う、心理的距離の近いアットホームなコミュニティ空間が広がっていました。

今回の会場は、通路を挟んで左側に「企業ブースエリア」、右側に「セッションエリア」と、空間が明確に分かれたレイアウトになっていました。

JAWS DAYS 2026会場マップ

この会場レイアウトのおかげで、「セッションで得た学びや気づき・疑問を、そのまま企業ブースに持ち込んで議論する」という素晴らしい循環が生まれていたように思います。実際、NSSOLのメンバーがセッションに登壇した直後には、ブース訪問してくださった参加者の方から「さっきの登壇内容、実際はどこまでやれているんですか?」といった、具体的で踏み込んだ質問をいただく場面もありました。回数を重ねてきたJAWS DAYSだからこその、知恵が詰まった会場レイアウトによって、アットホームなコミュニティ空間が作られているのかもしれません。

企業ブースエリアの様子

企業ブースに提供されるのは、基本的な出展スペース、長机、椅子、電源のみ。そのため、ブースの導線や装飾は出展企業の腕の見せ所です。巨大なパネルで視線を集めるブースもあれば、アンケートやガラガラくじで会話のハードルを下げる工夫など、「イベントを一緒に盛り上げよう」という各社の熱意が随所に表れていました。

そんな中、私たちNSSOLは、参加型コンテンツで盛り上がる「お祭りトラック(会場マップ内緑色のエリア)」の目の前という良い場所にブースを構えることが出来ました。お祭りトラックエリアでは、生成AIの体験コーナーやAWS BuilderCardsバトル、ウルトラクイズなどが行われており、そこでの楽しげな雰囲気のまま、多くの方がNSSOLブースにも立ち寄ってくださいました。参加者の皆さまとクラウド化の現状について有意義な会話ができましたので、続けて紹介していきます。

NSSOLブース、アンケート結果を公開!

NSSOLブースでは、「エンジニア同士が気軽に情報交換できる場」の提供を目指し、あえて過度な装飾などはせずに、落ち着いて相談ができる雰囲気づくりを目指しました。CloudHarborのサービスカラーである青色が目立つように、目印としてCloudHarborのロールアップバナーとテーブルクロスを用意し、サービスロゴ入りのTシャツユニフォームでカジュアル感を演出。初めて立ち寄る方でも声をかけやすいブースになったのではないかと思います。「イベント会場でグイグイ声をかけられるのが苦手だ」という方がいたら、来年も安心してNSSOLブースにお越しください。

イベント開始前のNSSOLブースの様子

さらに、参加者の方々とスムーズに会話を始めるきっかけづくりとして、「クラウド環境はどこまで進んでいますか?」と投げかけるアンケートボードも用意しました。「オンプレミス」「クラウドリフト」「クラウドシフト」「クラウドネイティブ」の4段階から選んでシールを貼っていただく形式にすることで、参加者の皆様の置かれている環境を可視化しながら、自然と会話を進められたように思います。

シール枚数を集計した結果、最も多かったのが「クラウドネイティブ」、次いで「クラウドシフト」でした。日頃、ビジネスの場で相対する情報システム部門の皆様とは「クラウドリフト/シフト」の段階に関する議論が中心になることが多いため、JAWS DAYSの参加者は普段とは異なるミッションや部署に所属する方々が多いのだろうと感じます。一方で、すでに技術的に進んだ、先進的な取り組みをされている方々が多く来場されているという点については予想通りであり、参加者の技術レベルの高さを改めて実感する結果となりました。

アンケートボードの結果(黄色:午前の回答、赤:午後の回答)

そもそもクラウドネイティブの取り組みは一部の現場においてチーム単位で先行しやすく、同じシステムでも進み具合が異なるケースが少なくありません。そのため、組織全体で俯瞰すると状況が「まだら(導入・活用のばらつき)」に見えやすく、全社視点で社内システムについて熟考を重ねる情報システム部門の皆様にはクラウドリフト/シフトの印象が残りやすいのだと考えます。対して、今回のJAWS DAYSの会場には、事業部側の開発チーム、プロダクトチームなど、クラウドを日常的に使って開発・運用を回している方が多く来場されていたので、結果として、「クラウドネイティブ」の回答数が相対的に多くなったのだと思います。

この、クラウド導入・活用のばらつきこそが、クラウド環境の課題になりやすいポイントです。放置すると、チーム間の生産性や品質、セキュリティ対応の差が大きくなっていきます。今回ブースで多かったご相談のひとつも、技術詳細・選定そのものに関する内容より、体制設計・ガバナンス・標準化(共通テンプレートや権限設計など)といった技術以外のソフトな内容が多かったです。社内におけるクラウド活用のばらつきをどのように抑制し、標準化していくべきか。クラウドネイティブ化が進むほど、その次の課題として「組織としてどう揃え、どう安全にスケールさせるか」という論点が重要になっていくのではないでしょうか?先進的な取り組みになるほど、一部のチームで話が先行してしまい社内がついてこないという社内格差が生じます。業務効率化・パフォーマンス向上に向けて、社内で本当に使われる技術を社内に導入するためにも、そういった周辺環境の整備に関する現場のニーズが出てきていることを強く実感しました。

包括的クラウドネイティブ化支援サービス「CloudHarbor(クラウド・ハーバー)」は、こうした社内浸透・統制ニーズに応えるべく日々サービス内容のブラッシュアップを続けています。サービス開発当初より重視している思想として、クラウド活用をチームの個別最適にせず、標準化の型づくりや統制のための設計(権限・テンプレート・運用ルール)、運用を含めた定着までを伴走し、組織として安全にクラウドネイティブを活用できることを目指しているからです。これからも、こうした社外の方々との生の会話をサービス開発に活かしていきたいと思います。

主催者によるブースツアー訪問の様子

ちなみに、もう一つブースでの会話で印象的だったのが、キャリアに関する相談も少なくなかったことです。若手エンジニアの方から「この先どの技術領域を伸ばしていくと市場価値が高まるか」「クラウドを軸に学ぶなら次に何を深掘りすべきか」といった話題が出て、技術そのものだけでなく“学び方・伸ばし方”まで含めてフラットに語り合えるのも、コミュニティイベントならではだと感じました。

セッションの様子

今回はDIAMONDサポーターとして、30分間のセッション枠にもNSSOLが登壇しました。登壇者は、AWS Ambassadorsの髙橋 洋樹さんとKubestronautの井平 竣也さんで、タイトルは「ECS/Fargateでセキュアかつ信頼性の高いアーキテクチャを実現する」です。

ECS/Fargateはコンテナを手軽に始められる一方で、実際のプロジェクトで本格的に利用するとなると、セキュリティや信頼性を確保するために検討すべきポイントが多く、設計の認知負荷が高くなりがちです。本セッションでは、昨今のアップデート情報に加え、実際の現場で得られた知見や事例も交えながら、ECS/Fargateで高いセキュリティと信頼性を実現するための設計の勘所を整理しました。

当日は満席で、立ち見まで出る盛況さだったため、ECS/Fargateの最新アップデートを含めた「現場で使える知見」という点に関心のある方々が多いのだと実感しました。前方でメモを取りながら聴いてくださる方も多く、会場の“学ぶ熱量”を感じました。「濃い技術の話をテンポよく届ける」にこだわったNSSOLセッションが、AWS技術者の皆様の参考になればと思います。

なお、セッション映像はYouTubeで公開されています。ご参加いただけなかった方や、もう一度見返したい方はぜひご覧ください。

セッション会場の様子

おわりに

今回のJAWS DAYS 2026への出展を通じて、多くのAWSユーザーやコミュニティの皆さまと直接お話しする機会に恵まれ、私自身も大きな刺激と新たな気づきを得ることができました。NSSOLブースにお立ち寄りいただいた皆さま、セッションにご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

NSSOLでは、お客様の更なるAWS利活用をご支援するべく、コスト最適化とIT統制に関するアドバイスをまとめたダウンロード資料を公開中です。ご興味ある方はぜひこちらの「AWSのガバナンス強化と、コスト最適化のポイント」もご確認ください。また、CloudHarborを含む日鉄ソリューションズのAWS支援についてご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

それでは、次回のブログでまたお会いしましょう。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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