DaaS/VDIの導入を検討するにあたり、「コストをかけてでもインフラを自社構築すべきか、それともベンダーのサービスを利用するべきか」という点で悩む企業は多い。
そもそも「VDIの導入」とは、デスクトップの仮想化を実現するためのサーバーやネットワーク、OSといったインフラを、自社の資産として所有することを指す。構築したインフラを、社内に置くか、データセンターに置くか、あるいはITベンダーが用意した場所やクラウド上に置くかという選択はあるが、いずれの場合でもインフラを所有していることに変わりはない。
ただ、そうしてVDIを資産として所有せずに、デスクトップを仮想化する方法がある。それが、インフラを自社構築せずにサービスとしてVDIの提供を受けるDaaS(Desktop as a Service)だ。
DaaS/VDIを語る上でよく強調されるのが「オンプレミス型かクラウドか」という点だが、これには注意が必要だろう。 いわゆるクラウドには、大きく分けて以下の四つの種類がある。
セキュリティポリシー上、社外にデータを出せない場合はプライベートクラウドを利用することになる。社外に出せるならばパブリックも検討範囲に入るだろう。プライベートクラウドには、インフラを自社で所有するオンプレミス型と、ITベンダーが所有するものを利用するホスティング(ホステッド)型の2種類に分かれる。
運用については自社要員で運用するか外部のITベンダーにアウトソースするかを選択することになる。ITベンダーのインフラを利用する形のホスティング(ホステッド)型プライベートクラウドには、デスクトップ仮想化に関連するすべての運用を一気通貫でアウトソースできるというメリットがある。日鉄ソリューションズが提供するクラウドであるabsonne(アブソンヌ)は、このホスティング(ホステッド)型プライベートクラウドにあたる。
DaaS/VDIを導入する場合、自社のセキュリティポリシーと運用方針からソリューションを選択することになるだろう。
オンプレミス型とDaaS、どちらを選ぶべきかに関しては、こちらの記事(オンプレミス型 と DaaS、 コスト、セキュリティ、運用面を徹底比較!)でも紹介している通り、それぞれのメリットがあって一概にどちらがいいと言えるものではない。ITベンダーの知恵を借りつつ、自社のニーズに合った方法を選択してほしい。