みなさん、こんにちは。ITサービス&エンジニアリング事業本部クラウドプラットフォーム事業部の佐藤 久憲です。私の所属部署では、クラウドサービス事業の拡大をミッションに掲げており、私はその中で昨年11月に提供開始した包括的クラウドネイティブ化支援サービス「CloudHarbor(クラウド・ハーバー)」のプリセールス兼コンサルタントとしてお客様のクラウドシフトを実現するご支援をしています。
そうした日々の活動の一環として、今回のブログでは先日参加した「AWS Summit Japan 2025」の様子をレポートします。会場にお越しくださった方は既に知っていると思いますが、NSSOLもBronzeスポンサーとして協賛し、初めてブースを構えたので、会場の様子やセッションの感想、出展してみての気付きなども含めて幅広く現地の様子を伝えられたらと思います。クラウドの未来を体感する一大イベントの熱気などが少しでも伝われば幸いです。
AWS Summit Japan 2025は、日本最大級の“AWSを学ぶイベント”をコンセプトに今年で14回目の開催を迎えました。今年は6月25日~26日の2日間に渡って幕張メッセのHall4~8で開催。会場はAWSサービスを中心に展示する「AWS Expo」と協賛企業のサービスを紹介する「パートナーExpo」の2つのエリアに分かれており、今回のパートナーExpoでは全130社を超える協賛企業が一堂に会しました。Expoの情報は公式サイトよりご確認ください。
来場者数の規模ですが、今年はリアルとオンライン合わせて2日間で延べ69,000名以上とされており、ブース数も270展示を超えるなど、年々規模が拡大しています。最新のAWS技術やクラウド活用のトレンドを学べる160以上のセッションやハンズオンも大きな魅力の1つです。参加者はエンジニアだけでなく、営業、マーケティング、人事などクラウドサービスに関心のあるあらゆる職種の方々がいて、所属する企業規模もエンタープライズからスタートアップまで非常に幅広いのが特徴。まさに“クラウドの現在地と未来”を感じられる場であり、日本のIT業界の熱量を肌で感じられる一大イベントです。
初日は展示ブース設営のため、開場1時間前に幕張メッセへ向かいました。海浜幕張駅に降り立つと、改札を出た瞬間からAWS Summitの巨大なロゴバナーが視界に飛び込んできます。駅から会場までの道のりには、各社ブースの広告やカラフルなサミットバナーが連なり、まるで“クラウド一色”に染まった街並み。幕張という街全体が、特別な空間へと変わっていくのを感じました。
会場入り口には、朝早くから大勢の参加者が長い列を作っています。スタッフの元気な呼びかけ、受付の混雑、少し緊張した面持ちで会場パンフレットを手にする初参加のビジネスパーソン、仲間と談笑しながら待つエンジニアや学生たち。その表情からは、この日を楽しみにしていた熱気と期待感がひしひしと伝わってきました。私自身、AWSサミットは今回が初参加。開始前なのにすでに会場は熱気に包まれており、正直「こんなに多くの人が集まるのか」と圧倒されました。
基調講演の開始と同時にブースエリアへの入場も始まると、会場全体が高揚感に包まれているのを肌で感じました。参加者はまず基調講演会場に向かうため、出展ブースへの来場者こそ少なめでしたが、その分、このタイミングを狙ってブースに訪れる方は非常に熱心な方ばかり。製品やソリューションへの具体的な関心・課題を持っている方と、じっくりとニーズや課題について意見を交わすことができました。「今まさにクラウド化を検討していて、現場の生の声を聞きたい」「最新のAWS活用事例を知りたくて来ました」といったリアルな声を直接伺い、現場ならではの手応えと高揚感を感じることができました。こうした“リアルな出会い”こそ、オフラインイベントならではの醍醐味だと改めて実感しました。
AWS Summitでは、基調講演の他にも数多くの個別セッションが開催されます。私はブース担当のため基調講演を聞くことはできませんでしたが、いくつかの注目セッションに参加し、最新トレンドや実践ノウハウを学ぶことができました。
このセッションでは、Amazon Q DeveloperエージェントによるAI駆動開発の最前線が紹介されていました。「/dev」「/test」「/review」「/doc」の4つのエージェントにチャットで指示を出すだけで、コード作成、テスト生成、コードレビュー、ドキュメント作成が次々と自動化されていきます。
特に驚いたのは「コードレビュー」機能。コードレビューを実行すると、AIが即座にissueリストを作成し、項目ごとに修正内容の提案が表示されます。これをAcceptするだけで、提案内容がコードに自動反映されるという仕組みです。従来は手作業や専門知識が必要だった品質管理が、AIの力で極めて効率的に、かつ高品質に行えるようになる未来を垣間見ました。管理しやすく、品質も簡単に向上できるため、今後の開発現場における大きな進化を期待させる内容でした。
なお、Amazon Q Developerについて、当社のAWS Ambassadorである五味なぎささんが執筆したブログも掲載しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。
続いて参加したのは、CI/CDの一貫性や信頼性向上にフォーカスした中級者向けセッションです。CI/CD運用の複雑化やセキュリティ強化、一貫性維持の課題など、現代のソフトウェア開発が直面する課題が背景として語られ、最新のベストプラクティスや実践的なノウハウが共有されました。
セッションで言及された主な内容は以下の通りです。
特に印象的だったのは、従来は手間や専門知識が必要だったデプロイ計画や構成管理、ドリフト検出などが、最新のツールや手法を活用することで大幅に効率化・自動化できるという点です。全体を通じて、「万能な解決策は存在せず、状況に合わせて最適なツール・手法を選択すること」「技術・組織の両面からCI/CDを標準化し、信頼性と効率を高めていくこと」の重要性が強調されていました。私自身、日々の業務でもCI/CDのさまざまな課題に直面していますが、今回のセッション内容は今後のサービス提案や現場改善に直結するヒントが多く、大変参考になりました。
なお、こちらも関連ブログとして、クラウド環境の運用品質向上・作業効率化に役立つIaCを取り上げたものを公開していますので、ご興味ある方あわせてご覧ください。
今回、NSSOLとして初めてAWS Summitにブースを出展しました。当社のブースでは、包括的クラウドネイティブ化支援サービス「CloudHarbor(クラウド・ハーバー)」をメインに、NSSOLのAWS関連サービスやこれまでの実績をご紹介しました。
CloudHarborカタログを手に、さまざまな業界・業種の方々とサービス概要や現場の課題について意見交換し、実際にブースを訪れてくださった方々からは、下記のようなリアルな声を伺うことができました。
こうした“現場の悩み”を直接伺う機会は非常に貴重です。それぞれの課題に対してCloudHarborでどのようなアプローチができるのか、個別の状況に合わせてご提案やディスカッションができました。また、ブースでの会話を通じて、現場で本当に求められていることや、今後のサービス開発のヒントも数多く得ることができました。
今回は、AWS Summit Japan 2025で体験した現場の熱気や、注目セッションで得た最新トレンド、そしてNSSOLブースでの出会いや学びをレポートとしてまとめました。こうした大型イベントでは、普段なかなかお話しできないような企業の方々とも交流でき、自社サービスについてご紹介する絶好の機会であると同時に、現場のリアルな課題やニーズを直接感じ取ることができます。オンライン視聴も便利ですが、やはり現地でしか味わえない熱気や“人と人との出会い”があり、改めてリアルイベントの価値を実感しました。NSSOLブースにお越しくださった皆様、誠にありがとうございました。
ご紹介させていただいた「CloudHarbor(クラウド・ハーバー)」についてご質問やご不明点がございましたら、こちらからお気軽にお問い合わせください。なお、NSSOLでは、お客様のAWS利活用を支援するため、コスト最適化やIT統制に関する資料も公開中です。ご興味ある方はぜひこちらの「AWSのガバナンス強化と、コスト最適化のポイント」もご確認ください!それではまた別のブログでお会いしましょう!